トライアスリート&フリーランス管理栄養士の木下ともえです。
2024年9月15日に北斗市と木古内町で開催されたアイアンマン・ジャパンみなみ北海道で10年ぶりにアイアンマンになれました。
結果をサクッと知りたい方はこちらをどうぞ↓
レースレポートを忘れないうちにまとめておきます。
アイアンマン・ジャパンみなみ北海道とは
アイアンマン・ジャパンみなみ北海道は、トライアスロンのアイアンマンシリーズの1つで国際的なトライアスロンレースのイベントです。
トライアスリートなら、アイアンマンと聞けば、過酷なレースということを知っていると思いますが、トライアスロンにゆかりのない方は、マーベルのコミック?鉄人?を連想するかもしれません。
アイアンマンシリーズは、世界中で開催されるトライアスロンの中でも最も過酷なレースの1つ。
トライアスロンといってもいろいろな距離がありますが、アイアンマンはスイム3.8km・バイク(自転車)180km・ラン42.195kmの合計226kmの速さを競うレースです。
アイアンマンの世界記録は、東京オリンピックで金メダルを獲得したクリスティアン・ブルメンフェルト選手の7時間21分12秒。
最速の選手でも7時間以上かかるエンデュランススポーツです。
制限時間は17時間。
6時半スタート(時間がかかるので早朝スタート)で23時半までにゴールする必要があります。
選手には、高い体力とメンタルの強さが求められるスポーツです。
ゴールの時にはMCがYou’re an IRONMANと叫んでくれるので、ゴールするとアイアンマンになったとみんなに報告をします(笑)。
世界各地で開催されるアイアンマンの大会は、ハワイ島カイルア・コナとニースで行われるアイアンマンワールドチャンピオンシップ(世界選手権大会)の予選となります。
私は、2018年にお友達がチャンピオンシップに出場したときに、ハワイ島カイルア・コナに応援に行きました。
コナでの世界選手権は世界大会だから当たり前ですが、世界各国からプロとアマチュアのトップ選手が集まるお祭りのようなイベント。
屋外で行われるアワードパーティ(表彰パーティ)も華やかでトライアスリートなら、一度は出場してみたい大会です。
アイアンマンレースは、日本では過去に、びわ湖や長崎県の五島、北海道の洞爺湖で開催されていました。
私は、2014年に洞爺湖で開催されたアイアンマン・ジャパン北海道でアイアンマンデビュー。
残念ながら、2015年の洞爺湖を最後にフルディスタンスのアイアンマンレースは日本では開催されていませんでした。
私の地元である東三河で開催されるかもという噂もありましたが、東三河の大会はアイアンマンの半分の距離で競われるアイアンマン70.3東三河ジャパン in 渥美半島となりました。
残念ながら、今年2024年はアイアンマン70.3東三河ジャパン in 渥美半島は延期になってしまいましたが、来年は開催されると発表されています。
とアイアンマンの説明が長くなりましたが、アイアンマン・ジャパンみなみ北海道は日本で9年ぶりに開催されるアイアンマンレース。
過去9年間、アイアンマンになるには、海外のレースに出場するしかなかったのですが、日本で開催されることになり、アイアンマン・ジャパン・みなみ北海道は大人気の大会となりました。
1,500名の定員がアッという間に埋まったようです。
ちなみに、エントリーフィーは手数料込みで819.38ドル(カード請求金額119,900円)。
エントリー時期によって金額が異なりますが、私は一番早い時期にTier1でエントリーしたので最も安い価格です。
一緒にレース中の写真も注文すると、後で注文するより安いので申し込みました。
レース中の写真の料金は、手数料込みで64.8ドル(カード請求金額9,482円)。
合計129.382円をエントリー時に支払いました。
前回の洞爺湖は10万円台ではなかったと思いますが、円高や物価高騰で高くなっていると思います。
でも、海外に行くと思えば安い(すでに感覚がおかしくなっている)ので、そろそろロングのトライアスロンに復帰したい、第1回大会が好きな私は迷いなくしてしまいました。
エントリーは昨年12月でレースは翌年9月。
1年あれば、ロングのためのトレーニングも余裕でしょ!
なんて軽く考えて、勢いでエントリーしてしまいました。
あとで大後悔することになるのですが…。
アイアンマン・ジャパンみなみ北海道 レース準備
どんな練習をしたかは、また、別の記事でアップする予定なので、この記事では名古屋を出発してから、レース前日までのことをまとめます。
9月12日 名古屋から函館へ出発
出発は9月12日(木)の午後。
午前中までレース準備の買い物をしていました。
1週間ぐらい前から、北斗市の天気予報を1日に何回もチェック。
レース前日夜から当日朝にかけて雨予報でした。
トライアスロンの遠征は宮古島や長崎五島など、名古屋より南に行くことが多いので、雨が降っても寒いかもしれないなんて考えたことがなく、雨対策の準備はしていませんでした。
一足早く現地入りした太田麻衣子選手のYouTubeを見たら、雨と寒さ対策は必須とのこと。
午前中は、雨が降っていて寒い場合にバイクの時に着るためのレインジャケットと指切りではないグローブ、完走後に着るフリースなどを買いに行きました。
直前なので理想通りのものは買えませんでしたが、これで雨が降っても大丈夫!という安心感が生まれました。
結局、本番ではレインジャケットとグローブを使いませんでしたが、レース当日まで雨が降ったらどうしよう、寒かったらどうしようという心配がなくなったのは精神的にとても良かったと思いました。
思わぬ出費でしたが……。
宿泊地の函館へは、セントレア→新千歳→函館という予定。
しかし、空港についてチェックインしたら、セントレアの出発が遅れており、絶対に新千歳の乗り換えに間に合わないことが判明しました。
出発からまさかの事態!
新千歳から函館には電車で向かうことになりました。
飛行機で移動する距離を電車で移動したので、大幅に函館到着が遅れ、22:30に函館に到着。
飛行機だったら、18:20に函館着で観光もできるかも?!って皮算用をしていたら、全くできませんでした。
でも、最終の函館行きの電車には乗れ、当日中には到着できたのはよかったです。
そんなわけで夕食は移動中の電車の中で吉野家の牛カルビ丼を食べました。
9月13日 コース下見・選手登録・バイク組み立て・競技説明会
朝一番に朝食を食べてコースの下見に出発。
函館は朝食ビュッフェ・バイキングの激戦区らしく、朝からワインやスパークリングワインが飲み放題でビックリ!
私はもちろん飲みませんでしたが、レースじゃなかったら、スパークリングワインを1杯ぐらい飲んだかもしれない。
まずはスイム会場へ。
ボランティアの方々が準備中でした。
砂浜の蛤の貝殻が心配でしたが、海は穏やかで一安心。
蛤の貝殻は後日、ボランティアの方々が拾ってくださったみたいで、足裏に傷がつくということもありませんでした。
ありがとうございます。
自分のバイクラックの場所をチェックしてから、バイクコースの高速道路からランスタートとゴール地点のある木古内町(きこないちょう)へ。
フラットなコースということでしたが、ゆるく長い坂の繰り返しで心配になりました。
バイクのゴール地点ふるさとの森公園は高台にあって、最後の最後は上りのコースということが判明。
そこからランスタートなので、急な階段を下ります。
180km自転車の後の階段下りは大丈夫かな?!
と不安がよぎります。
その後、ランコースへ。
ランコースは、上の写真の辺り以外はほぼフラットですがのどかなエリアで夜は真っ暗になりそう。
準備中のゴールゲートを確認。
また、バイクコースの高速道路を通って北斗市へ。
気になっていたトンネルの明るさをチェック。
そんなに暗くはなさそう。
IRONMANアスリートチェックインが行われている北斗市総合文化センターに到着。
無事に選手登録をすませて、ゼッケンやスイムキャップ、当日使用するバッグ、参加賞などを受け取りました。
ちなみに参加賞は
- あみあみリュック
- バイクボトル
- ゼッケンベルト
- ステッカー
盛りだくさんでなかなか豪華!
トライアスリートなら使うものばかりで実用的だと思いました。
選手登録は、午前中に行ったせいか、そんなに時間はかかりませんでした。
IRONMANのロゴをバッグにボランティアの方が記念撮影をしてくださるサービスがあり、撮影してもらうことに。
でも、普通の服で行ったのでアイアンマン感がないなぁ~ってことで、先にエキスポ会場のIRONMANオフィシャルショップに行って、全選手の名前が入ったTシャツを買おうとしたら、すでに完売。
↑このアイアンマンのロゴの中に自分の名前があります。
Tシャツの背中にこのロゴが入ったTシャツが欲しかった。
エキスポは12日の13時からなので、速攻で売り切れちゃったみたいです(涙)。
追加販売はないとのことだったのであきらめて、サコッシュを購入。
完走できれば、アイアンマン・ジャパンみなみ北海道のTシャツとタオルがもらえるけれど、完走できなかったら、ロゴ入りのものがバイクボトル、ゼッケンベルト、あみあみリュック(普段使いは難しい)、ステッカーだけになっちゃうので、普段も使えるものが欲しいなと思い買いました。
このサコッシュは大きすぎず、小さすぎず、便利な大きさなので、遠征に行くときなどに活躍しそうです。
そのほか、気になっていたスポーツ用エネルギー補給食品のPRECISION(プレシジョン)のブースで試飲をしておいしかったので、PH1000電解質ドリンクミックス(スポーツドリンク)を買いました。
PRECISIONのドリンクは塩分濃度の違いで、PH1500・1000・500とあり、OS1と同じぐらいの塩分という1000を選択。
でも、いきなりレースで試すのは怖いので、トレーニングの時に飲んでみて、今後、使うかを判断しようと思っています。
PRECISIONは、2024年8月から日本でも発売スタートした補給食。
イギリスが本社でパッケージがおしゃれ。
テンションが上がります。
Tシャツは買えなかったので、普段着のまま、撮影会場へ。
ボランティアの方の元気よくお声がけをいただき、たくさん撮影してもらいました。
選手同士で撮ると時間がかかりがちだし、一人で来ている場合は誰かに頼まないといけないので、この撮影サービスはとても良いと思いました。
が、写真を撮ってもらうのが苦手なので残念な写真が多かったです(私の責任です)。
再び、スイム会場方面へ。
西濃運輸さんに運んでもらったバイクを受け取り、組み立ての大仕事にかかります。
今回のトライアスロン遠征で一番心配だったのがバイクの組み立て。
いつもは、自転車輪行用バッグのシーコンに入れて飛行機輪行していたので、そんなにばらさなくても大丈夫でした。
今回は箱に入れるので、けっこうばらさなくてはいけないため、自分で組み立てられるかが心配。
自分のバイクメンテナンス力に自信がなかったので、事前にネットで調べて分解して組み立てて、バイクに乗ってみたりしていました。
北海道に行く前の週は、バイクの分解と組み立てトレーニングで忙しかったです。
どこまでバイクを分解したかというと、
- ハンドルとDHバーを外す
- ブレーキカバーを外す
- リアディレイラーを外す
- ペダルを外す
- 前後のホイールを外す
ロードバイクに乗り始めてから、10年以上たちますが、太字の項目は今までやったことがなく、初体験。
バイクをばらして箱に入れるのは、自転車屋さんでやったので安心でしたが、組み立ては自分でしなければいけません。
練習したはずなのにすっかり忘れてしまったところもありましたが、手伝ってもらいながら、何とか完成。
もちろん、きちんと乗れるか確認をし、さらにメカニックの方がいらっしゃったので自分でやったところを中心にチェックしてもらいました。
自分で乗ってみるだけでなく、プロに見てもらってすごく精神的に楽になりました。
が、バイクスタート時にトラブルが発生することをこの時の私は、まだ、知りません。
バイクの預託は翌日9月14日なので、バイクをレンタカーに乗せて、再び、北斗市総合文化センターへ。
16時からのアスリートブリーフィング(競技説明会)に参加しました。
日本語のブリーフィングは14時からと16時からの2回ありましたが、14時からは満席のようでしたが、16時からの回はそんなに混んでいませんでした。
そこで、翌日のスイム試泳が9~10時から15時~16時に変更になったと連絡。
レース前日の夕方なら、試泳はしなくてもよいかなと思い、前日の試泳はなしにしました。
当日にしか試泳をしないことが多いのであまり心配にはなりませんでした。
結局、前日は海は穏やかでしたが、レース当日はものすごい波だったので試泳はなしでよかったかなと思いました。
ブリーフィングを聞いてバイクコースの周回が同じところをくるくる回るだけではないので、間違えないか心配にはなりましたが、Garminで距離を確認すれば大丈夫!と言い聞かせて精神を安定させました。
当日はもっとすごいトラブルが発生するんだけどね。
函館市→北斗市→木古内→北斗市→函館市とけっこうな距離の移動がありましたが、私は助手席に座っているだけだったので申し訳なかったです。
シャトルバスを利用している方はもっと大変じゃないかなと心配になりました。
13日の金曜日(今、気づいた)の予定をすべて終え、やっと北海道らしい夕食を食べてホテルでレースの準備にかかります。
レース前日の14日(土)には、自転車を預けたり、レース中に使うものを受け付けの時にもらったバッグに詰めて預けるのでバッグに入れるものを準備。
右がスイムからバイクのトランジション用ギアバッグでヘルメットやバイク用のシューズなどが入っています。
左はバイクからランへのギアバッグでランニングシューズやゼッケンなど。
バイクからランへのギアバッグはレース当日に預けてもよいのですが、なるべくスタート地点に自分で持って行って欲しいとブリーフィングの時にお話があったので持っていくことにしました。
土曜日の夜から雨予報。
屋根もないところにかけておくので雨が入らないようにテープで止めたり、ビニールをかけたり、雨対策をしました。
スイムからバイクは屋根があるのかな?と思っていたので、何もしていません。
準備ができたので、12時30分におやすみなさい。
9月14日 バイク・バイクギア・ランギアチェックイン
試泳の時間が変更になったので、朝食前に函館観光朝ラン。
元町公園で旧函館公会堂
旧北海道庁庁舎
八幡坂
金森赤レンガ倉庫
などを巡ってきました。
途中、沖縄ゴーヤーの千葉ご夫妻にも偶然出会ったり、そこに細谷選手が通りかかったりと、朝から豪華なトライアスリートに出会い、モチベーションアップ。
朝ごはんをしっかり食べて、バイクチェックインのために北斗市総合文化センターへ。
そこから、バイクギアを持って自転車に乗り、バイクチェックイン会場の上磯漁港付近に行きます。
バイクチェックインスタート前から大勢の方が並んでいましたが、この後の時間はもっと並んでものすごく時間がかかった模様。
アンクルバンドをもらって、足につけてバイクチェックイン。
夜から雨が降るので、バイクに乗せる補給はレース当日の朝セットすることにして、愛車のTREKスピードコンセプトをバイクラックにかけます。
前日に場所を確認した割に迷う。
その後、バイクギアのラックへ。
屋根がないことが判明したので、急遽、ランギアと同じように雨対策を施しました。
頑丈に雨対策をしすぎて、レース当日は開けるのに少々時間がかかりましたが、濡れてなかったのでよかったです。
屋根があるとは限らないので、今後はビニール袋と養生テープを遠征先にも持参しようと思いました。
そして、北斗市から木古内町のバイクからランのトランジションエリアへ。
バイクコースを通って移動。
雨対策をしっかりとしたランギアをラックにかけて、バイクコースの高速道路を通って函館市内に戻ります。
途中、気になっていた北茂辺地ICの6%の坂を確認に。
金曜日の車での試走のときにこの坂をどこまで下って、どこまで戻るのかがわかりませんでした。
前日に行けば、準備をしたりするからわかるのでは?!と思い行ってみたら、ちょうど、オフィシャルの方がいらっしゃり、質問したら、私が思っていたよりも先まで行って折り返すことが判明。
この坂を4回も上るのかとため息が出ました。
でも、コースだから仕方がない。
がんばって上らなければ、再びアイアンマンにはなれないんだと言い聞かせました。
また、函館市内に戻り、五稜郭で観光。
お天気イマイチでしたが、きれいな星形は確認できたので大満足でした。
五稜郭タワーの下で、大砲が運ばれていたので、アイアンマンのスタートで使うのかなと思っていたら、その通りでした。
その後、函館グルメを堪能すべく、ラッキーピエロに行ってみましたがものすごく時間がかかりそうだったのであきらめてホテルに戻り、アイアンマンの焼き印入りのあんバタどら焼きを食べました。
1個350kcal(くらいだったと思う)と高エネルギーですが、アイアンマンレースの前日だから問題なし。
夕食は五稜郭方面のイタリアンへ。
函館市内はどこも満席が予約が取れず、少し離れていれば大丈夫かもと予約を取ってくださいました。
さすがにここにトライアスリートはいないだろうと思ったら、いらっしゃいました(笑)。
めちゃくちゃおいしいイタリアンでカーボローディングも十分。
帰りにコンビニでレース当日の朝食を購入。
バイクとランの途中で使うものを入れるパーソナルニーズバッグとレース後に必要なものを入れるストリートギアバッグ、ウェットスーツ、キャップ、バイクにセットする補給食など、忘れ物がないかを最終確認して22時におやすみなさい。
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